ラベンダーの咲く庭 LavandeBleu

日々の食事を記録するついでに雑談しているブログです

#137

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※この記事は、「ファイナルファンタジー14・拡張パッケージ『漆黒のヴィランズ』」の大きなネタバレを含みます。

 

 


つい先日、FF14の拡張パッケージ第3弾、「漆黒のヴィランズ」をクリアしました。

これはその感想文とも戯言とも言うか、まだ上手く呑み込めてないんだけど、何か、何かを残さなくちゃと思ってただ無秩序に書きなぐっただけのものです。
書かれた考察もどきの事柄などには大いに解釈違いや勘違い、または主観が入り乱れた雑文となっていますので、その点はまず許してください。

あと、当然ながらメインストーリーのネタばれがあります。
もしあなたが今、少しでもFF14に興味がある、またはプレイしてみたいと思っているのであれば、今回の記事は読まないでおいてください。そして、いつか「漆黒のヴィランズ」のエンディングにたどり着いたときに、目を通してもらえるとうれしいです。


前置きはこのへんで、さあ書くぞ。(※ここからくだけた口調に変わります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漆黒の話の前に、前置き再び。僕とFF14の関わりを語っちゃうよ。軽くね、軽く。

 

僕は、FF14を始めたのが2014年4月からでして、プレイ期間がちょうど丸5年とちょっとになった。まあ閑散期は月単位でプレイしなかった時期もあるし零式だって全踏破してるわけじゃないし、それなりにって感じのプレイヤーだ、と自分では思ってる。でも自キャラの可愛さとかゲーム外でのあれこれ(PLL放送とかライブイベントとか)も含めてどっぷり楽しんでる、付き合いも思い入れも深いゲームなんですよ、FF14
オンラインゲームだから、いわゆる「引退」が難しいというのはあるんだけど、それ以上に続けるだけの魅力があるんだ、たくさん。長くなるから具体的にどれとは語らないでおくけど。


何なら嫁よりも付き合いが長いよ。まあそう言うと怒られるから言わない。一応FF14婚・・・?と言えるのか? その辺も今回は省くよ。

そんな風にもう5年も続けてるゲームだから、正直飽きもあった。ジョブを変えてもやっぱり周回は飽きる。特に拡張版のリリース直前とかは本当にやることがなくなる。なので、直近まではグリムドーンやったりしてましたよね。FF14は好きだけど、他のゲームに興味が無いわけじゃないからね。14だけ特別なのだ。

 

 

 

そんな、ある意味人生が変わったほどの好きなゲームの拡張版がようやく出るってことで、やっぱり期待も膨らんじゃう。14勢にはおなじみだけどね、約2年おきの拡張版発売はお祭り騒ぎになるんですよ。新規ストーリー、新規コンテンツ、新ジョブ、新天地となる新規フィールドなどなど、追加要素がたくさんある。これまでも蒼天編、紅蓮編と拡張を経るごとにゲーム体験は進化していった。いや、紅蓮のときはそれほど変化しなかったかな? でもまあ細かいところを挙げればきりがないほど、始めた頃に比べてこのゲームにはたくさんの修正が加えられて、良いゲームになっていった。

 

さて、そんなFF14も「新生編」開始から早くも6年が経っている。(ロンチは2013年8月末だね)
ふつう、オンラインゲームの運営が6年も経つならば、ユーザーが減ったりゲーム体験にもマンネリが出たり、新規プレイヤーの参加が少なくなったりするでしょ、FF14でもそういう流れになるんだろうって多少は寂しく感じる時期にも差し掛かっていた。だから、「漆黒のヴィランズ」には期待していると言ってもそこそこで、良くも悪くもない感じに落ち着くのかなぁと思っていた。たぶん、僕の周りのプレイヤーたちもきっとそこまで大きな期待は寄せてなかったように思う。だいたい、4.56のメインクエストの引き方はかなり中途半端なものだったし、「うんまぁ第1世界に旅立つんは分かるけども、どんな冒険になるんだろうなぁ、フェイス?が入るのは結構画期的だけども、時間掛かるんだっけねぇ。あ、また風脈あるの?あるよね、面倒だなぁ、あとレイドはいつからだっけな、うーんメインジョブどうしような」とか、そういう感じだったよね。たぶん。

 

それでもアーリーアクセスの開始日が近づけば色めき立つのが14勢。メンテは恒例の24時間、からのこれも恒例になったパッチノート朗読会。そこまでは、まあまあ、いつもの感じではあったのだ。知ってる知ってる、2年おきだもんね。我々ともなれば拡張はもう3回目だし?いつもどおりでしょ。鯖がちゃんとログインできるかのほうが心配だったよ。結果的には初日、何一つ不便なくゲームできてましたね。これはものすごいことだよ、FF14

 

それで、序盤の序盤までは、いつもどおりだと思ってたんだよね。いつもより多少、背景の説明とかが丁寧かな?と思ったくらい。あと、新しい街でのNPC紹介のあたりでは「あれ?カットシーン多いね?声も付いてて豪華だね?」と感じたかな。とにかく新しいエリアなので世界観の解説はかなり分かりやすくやってくれた感じ。僕らはPLLやらファンフェスやらで、既に「第1世界で云々、エオルゼアとは似て非なる世界」とか色々情報がある状態でスタートしてるけど、例えば嫁ちゃんなんかはPLLはもちろんロドストすら見ない。プロモーションビデオにジョブアクション動画なんぞはもちろん、全く知らない。教えたところで自分からは見にいくことは無い。おそらく全世界ではそういうプレイヤーのほうが圧倒的に多い。なので、ゲーム中での導入部分はここまでしっかりやってるんでしょうね。

 

さて、クエストを進めていくといきなりストーリーラインが分岐する。僕はまずアリゼーのほう選びました。理由は、なんとなく「アルフィノとの再会はタメておきたかったから」というふわっとしたものだった。とはいえ結果的には良かったのかな、というのもアリゼー側のクエストで大きなインパクトのあるシーンがあったから。個人的に、そのクエストから漆黒が「始まった」という感じがしました。隠す必要もないのでクエスト内容を言いますが、ヒカセン一行の目の前で、子どもを庇ったNPCが罪喰い化する、というカットシーンが入る。そしてその後のIDでボスとして登場する・・・。これから第1世界で戦うべき敵がどういうモノかを知るには、これ以上ないくらい強いシーンだったことでしょう。
アルフィノ側のクエストでも、ヴァウスリーというこれまた(見た目に)インパクトのある敵将が登場するし、おいおい、漆黒のヴィランズ、これはちょっとすごいんじゃないか? と震えたのがEA初日のプレイング。既に早朝に近い時間に71IDに行って、最初の大罪食いを討伐した後、光に覆われた空を切り裂いて闇を取り戻すカットシーンで、涙が出るくらい感動して。トレーラーの最後でひろし(※プレイヤーの分身であるヒカセンの通称)が見せたあのシーンを。ゲームで自分のキャラが再現して。今思い出しても心が震える。想像していたよりも、遥かにすごいゲーム体験だった。なるほどそういう経緯であのシーンに繋がるんだ、納得度がすごい、語彙がなくてすごいしか言えない。

大罪喰いって、ようはRPGの王道で言うところの四天王ポジションじゃないですか。第1世界に残された、数少ない人が生きられる地域、ノルヴラント。フィールドごとに四天王たる大ボス・大罪喰いが居て、それを討伐するためにIDを解放してって流れが大概なんですけど、今回の漆黒は、IDの解放が尋常じゃないくらい大変だった。大変ってのは面倒って意味じゃなくて、そこに至る過程=クエストがかなり凝ってるというか、色々な種族・人々の色々な困難を解決しながら最終的に力を合わせて大罪喰い討伐に向かうって話の筋がね、もうほんとにザ・王道!って感じで苦しくも楽しくて。ちょくちょく嫌われワードに挙がる「お使い」にもちゃんとやる意味があるものにしてくれてる。合間合間で、この場所の施設の成り立ちとか人物の紹介だとか、世界設定を知る楽しみもある。IDは毎回「ラスダンかこれ?」って呟くくらい、いざ決戦へ感があった。IDラスボスのカットシーンも、キャプションが付くようになって印象深くなったよね。

フィールドを使った探索クエストも凝ってたよね。印象に深いのは、ラケティカ大森林のロンカ遺跡関連のやつ。現地でオブジェクトを調べて、正解を見つけるクエストが良く出来てた。NPCからヒントを聞いて答えを探すんだけど、たぶん間違ってても総当たりできたはず。でも一発で正解できると嬉しい。遺跡の中では時間制限付きの運搬クエストがあって、「あっアナンタ族の蛮族デイリーで見たやつ!」ってなったし、遠回りするのが正解だったり。フィールドでのパブリックダンジョン的な作りなのも良かったよね。たぶん、クエスト以外では行くことないんだろうけど・・・。そんな風に、漆黒のクエスト群は色んな趣向が凝らされててプレイヤーを楽しませようとする努力がとても感じられた。シナリオの緻密さに加えて、クエストデザインのバリエーションも過去イチこだわりが感じられて、良かったと感じた要素のひとつだよ。

漆黒の旅に同行してくれる暁の面々。今回はフェイスが実装されたからなのか、キャラクターの掘り下げが深くて感情移入度合いが半端なかった。話し掛けられる機会も多くて、クエスト進行の合間に話が出来る場面では全部話掛けてました。ほとんどは他愛のないやり取りだけど、一部そこでしか聞けない貴重な話を聞けたりもしたね。こういうさりげないネタを仕込んでくるのもFF14らしくて好き。

実は僕、水晶公の正体をちょっとだけ「未来のアルフィノなのか?」と思ったりもしたんですよね。「クリタワだからあのキャラでしょ」は引っ掛けなのか?と・・・。わざわざサンドイッチ作って部屋に置いてくれたり、ドアの前でモジモジしたり、なんかちょっと少年っぽい仕草するじゃん・・・いやまあ完璧に勘違いというか、結果的にストレートに想像しててOKだったんですけどね。僕は漆黒が始まる前に、念のためと思ってクリタワ関連のカットシーン見直したので、グ・ラハの真・登場シーンもわりとすんなり「やっぱりか~~~~知ってた~~~」と受け入れられたのだけど、そうでない人は最大4~5年ぶりに彼のこと思い出すことになるんじゃないかな。ニュースサイトとかまとめサイトとかの事前の考察を読んだりしてれば、水晶公の正体は想像が付けられそうなものの、やっぱ見てない人だって多数いるであろうね。そういう人との温度差があったりするのかなぁと少しだけ思った。
あとそうね、複数の人が言ってたけどその水晶公のフードがばさっと捲れるシーンの直後に「ファッ!?」ってなる乱入事件があって、うっすら出かけた涙が引っ込んだのは僕もそうでした。まさに序破急の急展開、演出がにくいね。

ヒカセン自身が過剰な光の力で化け物になりかけるってのは新しいアプローチというか、紅蓮までの冒険ではどっちかというと「完璧な英雄」として「周囲の問題の解決にあたる」立場だったわけで。漆黒では仲間の掘り下げはもちろんなんだけど、ヒカセン自身の正体にも少し触れる感じで、おぉって思ったんです。ついにそこまできたかと。今まではそういうのが伏せられていた、というよりは暁や周囲の人物のほとんど誰も、あるいはプレイヤー自身ですら知ろうとしなかった、気が付かなかった。今回、そもそも世界の成り立ちやどんな過程で今に至るのかを知ってる人物がいて「聞けば答えてくれた」。直接的な答えはなかったけれど、もしかして・・・という想像が出来るようになった。不完全かもしれないけれど、確かに彼/彼女なのかもしれないという、エメトセルクの葛藤が垣間見えた。事前に吉Pが言ってたみたいに、ファイナルファンタジーフォーティーンの根幹に踏み込んだんだ。よくわからずに敵対していたアシエンという存在の、本当の目的。ハイデリンとゾディアークとは。古代人。災厄。終盤にかけて色んな情報がワッと押し寄せてきた中、海底に拡がる幻影都市・アーモロートを眺めたときには、「あぁ、そろそろこの物語も終わるのか・・・」と寂しくなった。
ゲームでこんな感情を覚えるのはここ十年以上なかったかな。昔、ニンテンドーDSファイナルファンタジークリスタルクロニクル・エコーオブタイム(長い)というゲームがあったんですけど、それ以来かも。その前は聖剣伝説レジェンドオブマナとかじゃないかな、シナリオが良くて感動したゲーム。もちろんシュタインズ・ゲートも良かったね、懐かしいね。
アーモロートは曲がいいね。時計の針の音がいい。静かで落ち着ける。ラストダンジョンは一転して壮大なアレンジが加えられて、まさに災厄の渦中にいる感じがすごい。いや漆黒全体を通じてBGMは何一つ“はずれ”がない・・・という言い方は良くないかな、どれも違和感がないというか、期待どおりの音が鳴ってるんだ。優雅な場所ではそういう音が鳴るし、荒廃したフィールドでは世界の果てにふさわしいような悲しげなコーラスが入る。印象に残るBGMしかない。べた褒めばっかりであれなんですけど、褒め称えるしか我々には開発陣に報いることができない・・・。どこかの誰かと同じような感想文しか書けない・・・でも残したい、今感じたものは正しく僕の、FF14の思い出なのだ。語り継いでいけ・・・漆黒のヴィランズ、いや、FF14という奇跡のゲームを。


色々な人が言及しているとおり、漆黒のヴィランズを遊んだ人のうちプレイ歴が長い人ほど絶賛するのも頷ける。これまで新生編、蒼天編、紅蓮編と長期間遊んだプレイヤーならお分かりだと思うが、ゲームコンテンツは驚くほど増え、やらなくてもいいもの、必ずプレイするもの(メインクエストなど)と違いはあれど、どんなことであれ少なくとも光の戦士はエオルゼアの誰か(あるいはすべて)のためという前置きがあっての行動なのよね。もちろんゲーム的には装備集めしたいとかうちの子かわかわ勢(※僕です)とか色々目的はあるけどさ、何をするにも他人のために努力を惜しまないのが、FF14で描かれているヒカセン像なわけで。リワードは装備とかゲーム中でNPCが褒めてくれるとか、まあ一時的には色々貰ってた。でも結局、ドマを救おうがアラミゴを解放しようが、帝国と敵対しようが、それが何に繋がるんだろう・・・なんて思ったりもしたのが事実だった。原初世界とか第1世界とか言われても、まーいまいちピンとこなかったんですよね。
今作で世界の成り立ちの概要を知り、敵対していたアシエンの正体を知り、そしてこれから起きるはずだった第八零災の真実を知り、自分の英雄譚が人々の希望の光であったことを知った。これまでの経験(クリスタルタワーの物語、竜詩戦争、帝国との戦い、機工城アレキサンダー、次元の狭間オメガ)がすべて、エオルゼアの人々に語り継がれていった結果、タワーで眠りから目覚めたグ・ラハ・ティアが決意することになる。かつて共に戦った“憧れの英雄”を救う、そのためなら自らが犠牲になることも厭わないと。

・・・こういうのをカットシーンで見せられちゃ、たまらんですよ。誰かが覚えててくれた、決して無駄じゃなかった。ゲームとして困難を極めた攻略の思い出やら、当時の自分の状況とかも含めて全部一気に頭に溢れて、クソデカ感情が爆発しちゃうんですよ・・・ヒカセンの中の人は涙脆いからね。全てのFF14での経験が報われた、そう感じたんですよ。FF14プレイヤーの誰とも同じではなくて、でも誰もが持っている記憶、思い出が、漆黒のヴィランズを最後までプレイした人には、色鮮やかに蘇ってきたんじゃないでしょうか。そうだよ、俺たち色々やったよ。全部覚えてて、今に繋がってるんだ。

ゲーム的に言えばギミック慣れとかスキル回しの習熟度だったりなんですが、それとは別に、長年続けてきたゲームとしての思い出そのものをシナリオ側でフォローしてくれた。これはものすごいことだと思う。漆黒のヴィランズについては、シナリオ・キャラクター・演出・バトル・クエスト・楽曲・サウンドなど、一つ一つの要素それぞれに褒められるべきところがあるにしても、それよりも何よりも僕はその「思い出」を蘇らせてくれたことに感謝しています。これはFF14でしか出来ない唯一無二の体験だった。

 

まあ、これを読む人は既にFF14をプレイしていて漆黒までクリアした人か、そもそも14やる気はないけど何となく読んでしまったという奇特などなたかしかいないと思うので、FF14やろうぜとかは言いませんが。
なんか、我々はすごいゲームやってんだね。周りの評価とかはともかく、うん、すごいよ。最後まで語彙が無くてすいません。長々と読んでいただきありがとうございました。