ラベンダーの咲く庭 LavandeBleu

日々の食事を記録するついでに雑談しているブログです

雑75

最近のゲームたちの話

 

 

▽屑鉄まとうデモナ

www.freem.ne.jp

フリーゲームRPGツクールVX Ace製だがRTPのインストールは不要。

戦乱によって荒れ果てた世界で、次期「魔王様」と従者「ロダネ」が果ての都に赴き魔王として戴冠すべく旅をする、というストーリー。戴冠のための旅とは、要するに魔族にとっての一種の慣習のようなものらしいが、この世界の魔族は人間と共生しているので戴冠した魔王が人間を支配下に置くということではないみたい。

都を目指す旅路は魔王様と従者ちゃんの二人旅で固定パーティであるが、最も特筆すべきはツクール製としては珍しいスピード感にあふれたバトルシステムである。基本システム自体はごく普通のコマンド・ターン制バトルなのだが、一人が1ターンに2回行動出来る(計4回の攻撃チャンス)のと、クリティカル発生率が敵味方ともに他のRPGに比べてかなり高めという捻りが加えてある。そのためほとんどの雑魚戦は1ターンでケリが着くことが多く、シンボル接触→バトル終了までが10秒に満たないくらいの、非常にスピーディで爽快感のある戦闘を楽しむことが出来る。加えて、拠点に一発で戻れるコマンドや各地へのファストトラベルも有り、バトルは全滅しても無条件で何度でもリトライ可能、雑魚から逃げるのは100%成功など、とにかく遊びやすさへの配慮が半端無い。ツクール製の個人制作というのが「本当に?」と疑いたくなるくらい良く出来てる。昨今、個人制作だろうがAAAタイトルだろうが「遊びやすさ」というのはたぶんゲームにおいて何よりも重要な要件だと確信しつつあるけど、これはまさにその気持ちをより強めてくれた。

 

さて、個人的な好みの問題にはなるが、バトルが早く終わるのは大変素晴らしく「屑鉄まとうデモナ」では一番褒めたいポイント。ちまちまとバフデバフを重ねてシールドを削って弱点を突いて・・・と、じっくりターンを進めるのもそれはそれで良いのだが、数十回、数百回と繰り返す戦闘行為の全てにおいてじっくりやってられるかといえば、それはノーである。すなわち、経験値を稼ぐのは手っ取り早く、節目となるバトルではしっかりやる。そのバランスがうまく取れているのが本作の強みであると言える。

このゲームのボスは適当に戦っているとあっという間に全滅するくらい強い。雑魚戦であれば特に弱点を意識せずオートバトルで何とかなる事が多いが(全部が楽勝とは言わない)、ボスはHPが多く攻撃手段も多岐にわたる。故に長期戦にならざるを得ないし、とはいえ攻撃を食らえば回復も多く必要になり、それだけ戦闘がジリ貧になるということでもある。アイテムは個数に限りがあるし、回復魔法は基本的に従者しか使えない上に消費MPが多い。特に序盤のボス戦はその辺がネックになりがちで面食らう人は多いかもしれない。

つまり、このゲームにおいては「やられる前にやれ」戦法が非常に重要になる。もしくはスタンなどの状態異常を駆使してこちらに有利な状況をうまく作ることも、頭を使うポイントの一つだ。特に大きな効果が見込めるのが「毒」の付与。魔王様の使う機工剣スキルには「毒」「猛毒」「心蝕・呪毒」と種類の異なる毒を付与を出来るものがある。それぞれ名称の違う毒は独立してダメージを与えられるので、その全てが重なった時の毒ダメージは案外バカにならないダメージ量を誇る。というか、最終的に攻撃スキルのダメージよりも毒のほうが強くなるので、毒を重ねることを意識するとボス戦がとても楽になる。

一方の従者ちゃんはクリティカル率を装備で底上げして魔導砲の狙撃スキルを使った一発の特大ダメージが主力。クリティカルでバンバンと雑魚を薙ぎ倒すのが非常に爽快で楽しい。なお、どちらのキャラもカウンター(近接・遠隔の違いもある)が可能で、カウンター率を上げたり確定反撃するスキルを使ったりして敵の攻撃を凌ぐのも大事な戦法の一つ。もちろんカウンターでもクリティカルは発生する。まとめると、先手必勝を念頭におきつつ、クリティカル・反撃・バステを駆使して戦闘を有利に立ち回ることを覚えると途端にこのゲームの戦闘が楽しくなるということだ。

ちなみに、上記に挙げた毒やクリティカルを重視した戦法はゲーム側で強制されるものではなく、あくまで僕というプレイヤーが考えたビルドの一つに過ぎない。武器防具やスキルに至るまで、キャラクター毎の制限はなく能力値成長の自由度も高い。初期装備や、あれやこれが得意だというストーリー設定はあるものの、魔王様やロダネちゃんに何をさせるかはプレイヤーが基本的に自由に選べる。まあ、だいたいの人は魔王様に剣、ロダネちゃんには銃を使わせるのが多いとは思うけど。

 

褒めたいポイントがバトルに偏っていたので長文になっちゃったけど、もちろん他にも言いたいことはたくさんある。

冒頭に書いた、少し特殊な世界観についてはこれでもかというくらいTIPSの文章が充実していて、世界に没入する助けになっている。また、メインの二人旅の途中では人助けなどをするサブクエストが充実。サブクエの中には収集系のクエストがあり、一度過ぎたダンジョンを再探索するきっかけになったりついでに新しく宝箱を見つけて一石二鳥なんてことも。拠点に戻って一休み(HPMP回復の宿屋)するとランダムで会話イベントが発生。魔王様と従者ちゃんの絆が深まり各種ステータスアップの効果もあるので再び一石二鳥! バトルとストーリーの緩急はもちろんのこと、合間のアクセントや隠し要素が充実していて本当にゲームとして楽しい作りになっている。

そういえばBGMは作者の自作ではなくフリー音源と思われるが、しっかり場面に合ったチョイスがされていて違和感がないのがすごい。個人的にバトル関連曲は雑魚・ボスなど場面によってきちんと差別化されてて好み。そういえばコスモドリーマー・ライクドリーマーの曲も素材音源(フリーではない)なのにしっかりゲーム展開に合ってて使い方が上手いよね。音源選びにもセンスが要るということだ。

 

いわゆるドラクエタイプな普通のRPGとはちょっと文法が違う作りになっていて人を選ぶかもしれないが、僕はとても楽しめた。オクトラ2までまだ時間あるし、なんか適当に普通のRPGでも・・・と思ってうっかり手を出したものが全くもって予想を(良いほうに)裏切って、こんな怪文書を書き殴るくらいの良作だった。年の初めからこれは非常に僥倖である。

まだクリアこそしていないがそろそろラスダンに入って佳境を迎えつつあるので、まあ感想文書いてもいいかということで書きました。プレイ時間の目安はダウンロードのページに10時間強とあるが、実際はサブクエなどもやりつつで概ね20時間前後でエンディングかと思われます。周回要素はたぶん無いんじゃないかな、もしあったら伸びるかもしれない。でもそろそろ時間切れだな。

 

世界観やキャラ造形が良く出来ていてバトルも工夫しがいがあって楽しいうえに無料で遊べる! となればやらない理由は時間が無い以外にありません。これを読んだあなたには今すぐプレイしてほしい。そしてロダネちゃんファンクラブに入ろう。え?無いの?

しかし、これだけ良く練って作られた世界観(とシステム)を一作品だけで終わらせるのはもったいないなと思った。作者の人は他にもRPG作ってるみたいだけど、どれも続作ではなくて世界観も違うっぽい。アウトプットが非常に多い人なんだろうなあ。ちょっと羨ましい。

 

 

▽オクトパストラベラー

store.steampowered.com

もはや説明不要なレベルの超有名タイトルだしプレイを止めてから少し経っているものの、何も感想を残してなかったので今更ながら書いておこうと思う。ただしこちらは良かった点というよりあんま良くなかった点のほうをメモっておきます。良い点はもういろんな人がsteamのレビューなりに書いてるので、気になった人はそっち見るでしょ。

 

良くなかった点はただ一つ、「実質的ラスボスの存在が隠し要素になっている」、これに尽きる。改めて字面にするとまじでなんでだよって思えてきてムカムカしてきちゃった。落ち着こう。

 

主人公キャラクターが8人いて、それぞれのストーリーは4章分あって解決はするんだが、そもそも4章ボス(表ラスボス)がプレイヤーサイドと敵対するに至った理由というかその背景に関わっているであろう存在(裏ラスボス)は、メインストーリー上では仄めかされる程度に収まっている。

発売から時間が経っているのでもう普通に固有名詞は出しちゃうんですが、裏ボス、つまり魔神ガルデラを何とかしないとこのオクトラ世界的にはだいぶ危機的状況だよね?というのを何となくプレイヤーに匂わせておいてメインストーリーは終わる。そのうえで裏ボスを出現させるためのクエストがサブ扱いであり、導線などのヒントはゲーム中には無い。攻略を調べつつサブクエをこなして、お、いよいよ対決かな?と思ったら前座ボスが8体も居て、そのフロアではセーブ不可・・・と、やってることがまさに「隠し」なのよね。ちなみに前座ボス(たぶん8人の各4章ボス)を1体倒すごとに、その4章ボスからガルデラに繋がるような手記(裏設定)を読むことができる。もうそういうの用意してる時点で開発に時間足りなかったのが丸見えじゃん。で、やる気ある人だけやってねという開発側のダイレクトメッセージが伝わってくるものの、いや一般プレイヤーの心情的にはガルデラ撃破まで終わって初めてこのゲーム終えたって言えるんじゃない?と感じるわけです。

 

僕自身、主人公に選んだハンイットを頑張って8人目にクリアしてエンディングを出すことで、何とかゲーム終わった感を自分なりに演出したけど、やっぱりガルデラまでは普通にやりたかった。でも前座が面倒すぎる。そう、とにかく挑むのが面倒。別にやってもいいんだけど・・・その面倒の先にある達成感よりも新しいゲームやろっていう誘惑には勝てなかったよ。ということで最後にケチがついてしまいました。

そういえばFF14の8人レイドでも零式限定のボス・演出・BGMがあったりして僕は憤慨した記憶があるから、そういう開発側の勘違いしたおもてなし(プレイヤー差別)が大嫌いなんだなあ、と改めて思いました。ぶっちゃけそういう嫌に感じた気持ちの積み重ねが今の状況(もう14追っかけなくてもいいやという心境)を作った理由の一つだよな。

 

オクトラは、全体的に見るなら概ね楽しめたと言える。これは間違いない。未プレイな人でRPGが好きなら十分おすすめに値するゲームではある。プレイ前の「主人公同士の関わり合いが薄くて物足りない」というイメージを良い意味で裏切ってくれたり、ブレイクとブーストを駆使したバトルは多少頭を使うものの上手く噛み合うと非常に気持ちが良かったりと、久々にFF14以外のRPGを(一応の)クリアまで楽しめただけに、ガルデラ関係だけがしこりとして残ってしまった。

なおBGMについては、プレイ当初は特に好みの音色や曲調ではないかなと思ったものの、ゲームを進めるうちに頭にちゃんと残ってて、プレイしてる時間以外にも聴きたくなってサントラを買いました。まさしく理想的なサントラ購入の動機。ガルデラ戦の曲はほんとカッコよくて好きなんだけど、これをゲーム中で聴けなかったのが本当に本当に本当ーーーーーに残念。

 

そういうわけで次回作にはとても期待している。デモ版で一人分の1章クリアまでやってみたけど、手触りは「良く出来た続編」という印象でした。あとはSteam版買ってプレイ模様の配信を視野に入れるか、Switch版の携帯モードで手軽なプレイを目指すかでまだ迷っています。どっちも定価は変わらないからね。え?誰も配信なんか見てない?

 

 

ファンタシースター 〜千年紀の終わりに〜(Nintendo Switch Online(追加パック))

ja.wikipedia.org

こないだのニンダイでGBとGBAが追加されたので存在を思い出し、GBAの「黄金の太陽」がリリースされるのを見越して追加パックに加入しました。ニンテンドー64はともかく、メガドライブのゲームはちょっと触ってみたかったのもあるし。ということで、定期的にレトロな機種のRPGがやりたくなる持病を患っているので「ファンタシースター〜千年紀の終わりに〜」をプレイしはじめました。

 

オンライン以前の旧シリーズ4作目(最終作?)というだけあって、プレイのしやすさに関しては、当時にしてはかなり上出来だったのではなかろうか。今では当たり前にあるどこでもセーブが出来たり、エンカ率もそこまで酷く無かったり、ダンジョン脱出やルーラの魔法が結構序盤からほぼ使い放題というのも良い。ただ、説明書が無いので魔法(テクニック)が名称だけではわからない物が多い。以前にPSOをプレイしていたので、「フォイエ」「バータ」「レスタ」「ジェルン」など分かるものはあるんだけど。あと、テクニックとは別に「とくぎ」を各キャラが使えるものの、回数制限があったり、やはり効果が分からなかったりで雑魚戦ではいまいち活躍しない。

本作のプレイアビリティという面でおそらく最も特徴的なものとして、バトルコマンドのマクロ機能がある。これは、あらかじめ「たたかう」や「テクニック」などのコマンドを各キャラ1ターン分セットしておけるもの。つまり「たたかう」オンリーで倒せる雑魚はコマンド入力回数が劇的に減らせるので楽になる。そういえばwikipediaに載ってる「コンビネーション」とやらはまだ発動したことがないんだけど、ストーリー進行とかは関係あるのかないのか。説明書つけてほしいよな、任天堂オンラインのレトロゲーム

BGMはなんとなくPSOで聞いたことあるような曲調だね。メガドライブってFM音源だっけ? まあまあ耳に残る感じだ。昔のゲーム機は音色がたくさん出せないのでメロディ勝負なとこがあったと思うけど、このファンタシースターもメロディは結構特徴的で覚えやすい。プレイ始めて間も無いのにもう町のBGMが口ずさめるくらい。

 

ストーリー的には「とりあえずジオというやつが悪いことしてるのでとっちめに行くぞ」というまあ分かりやすい序盤の展開。こいつ自身はたぶん下っ端かちょい役でどうせダークファルスが出てくるんでしょ知ってるよ。シリーズおなじみのハンターギルドというのが登場したのもここからなんだっけ。先輩女ハンター(??歳・姉御気質)に付いて回るショタくん新米ハンター(16歳・素直)という構図はいくらかの人間の性癖を拗らせたのではないでしょうか。まあ先輩女子には気になるオトコがいるっぽいんだけどね。(ネタバレ)

 

ちなみに本作は任天堂オンライン以外では、メガドライブミニに収録されていたり、WiiのVCでリリースされていたりとプレイ手段は結構あるみたいだ。まあオンライン追加パック入るのが一番手っ取り早いと思う。ミニはもう買えないし。

で、レトロなRPGをやりたくなる病にかかっているものの治る(冷める)のもわりと早いので、たぶんこれもネクロマンサーみたいに積むんじゃないかなあ。やりたいゲームが多いのは幸か不幸か・・・。

 

 

▽NIKKE

nikke-jp.com

ご存知、尻と太ももで魅せるガンガールRPGです。

それはともかくなんかちょっと新しいソシャゲに手を出してみたくなったといういつもの理由でプレイを始めたゲーム。ソシャゲ文法はほぼ他のと一緒だが経験値稼ぎをするための周回は無い。レベルをガンガンあげたかったらお金(ジュエル)を出せという、ある意味分かりやすいT2Pタイプのゲームでもある。1月末にプレイを始めていま10章です。

 

その辺のソシャゲと違う良い点として、「シンクロデバイス」という機能がある。ある程度ストーリーを進めると解放されるもので、シンクロデバイスに登録したキャラレベルを、基準として登録した5人のキャラレベルに引き上げることができるという優れもの。つまり、ガチャで重なることの多い低レアリティキャラのLv上限を基準にして、本来のLv上限を超えた無凸SSRキャラでパーティを組めるということだ。

経験値アイテムであるバトルデータの入手手段は、原則1度しか戦えないキャンペーン(もしくはサブクエ)バトルと、タワーなどの寄り道コンテンツ、あとは時間経過で手に入る前哨基地のストック分だけ。要するにキャラのレベルアップは戦力増強に繋がるもののかなり不足しがちで使い所さんが重要となる。そこで、シンクロデバイスを利用してある程度バトルデータの消費を抑えるというわけ。まあ、Lvが90超えてくると1キャラあたり一日に1か2くらいしかレベル上がらなくなるくらいの感じなので、ま〜〜その辺からが飽きる時期ではあるよね。実際ちょっと飽きてきてる。

 

エイムりょくの必要なバトルシステムだけどオートバトルのほうが全体からみた頻度は高いのでゲームへたおの僕でもご安心。ただ自力で照準合わせないと勝てないような章ボスがいるし、オートでは効率が下がる周回コンテンツもあるのでまあやる気があるに越したことはない。

ソシャゲとしてはストーリーの没入度はおそらく上位でしょう。というか無課金で戦力増強が牛歩の展開になってさえ先を見たさがあるくらい、個人的には良く出来てると思う。ポストアポカリプスな世界観は今でこそ世にごまんとあるけど、メインクエスト中に手に入る手記などを読むと「うわー」って感じでリアルにえぐい。主人公の指揮官氏も主義主張こそあまり目立たないものの、積極的に前線に出て(身体的に)酷い目に遭ってるのがある意味NIKKEらしいと思う。

いつ辞めるかはわからんけど、面白いと感じたこと自体は確かな事実なので残しておこう、ということで感想文を書いておきました。尻が気になったらぜひどうぞ。僕はそこまで気になってません(これだけは真実を伝えたかった)。