ラベンダーの咲く庭 LavandeBleu

日々のRFAを記録したり雑談したりするブログです

雑20

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先週の連休に旅行をしてきた話をする。例によって長ったらしく誰の得にもならない駄文が続くので、FGOでもやりながらご覧ください。

 

今年は、おそらく人生で最も旅行をした年になったと思う。もう年内は長距離旅行の予定はないが、来年はまたどこか遠くへ行くのだろう。過去10年あまりに遡っても、旅行と呼べるものを一度二度ほどしかしてこなかった人生だったが、色々行ってみると案外楽しい。6月には大阪と奈良。8月に伊勢、鳥羽。10月に静岡。そして11月。

 

先週訪れたのは、鯖江、京都、彦根の三都市である。なぜそんな、一見するとちぐはぐな旅行になったのかというと、元々はこうだ、

 

(‾◡◝)「11月頭に三連休がある」

(‾◡◝)「メジャーな所よりは辺鄙な場所に行ってみたい」

(‘A`)「じゃあ…眼鏡好きなので鯖江あたりどうでしょう」

(‘A`)「でもここ中心だと3日間もたなくね?」

(‾◡◝)「他のとこも行こう」

(‘A`)「鯖江からだと…京都とか?」

(‾◡◝)「そうだね」

(‘A`)「京都はメジャーでは…まぁいいか」

(‾◡◝)「いいのよ」

('A`)「んーでも、京都はホテルお高いね。(鯖江と京都の中間くらいの)彦根あたりどうでしょう」

(‾◡◝)「イイネ」

('A`)「よし彦根のホテル取った」

(‾◡◝)「イイネ」 

 

概ねこのようにして決まった、多少脚色しているが大体この通りの会話をしたおぼえがある。

 

かくして、1日目に鯖江まで足を伸ばしつつ彦根に戻ってホテルに泊まり、翌日は彦根から南下して京都を歩き、また彦根に戻って彦根城を楽しんで帰るという旅になった。計画を立てた時点ではかなり忙しないだろうかと思っていたがそうでもなかった、たぶん回るのを3箇所程度に収めたからだろう。2泊3日の旅をしたのは、5,6年くらい前の北海道旅行以来か。


鯖江

言わずと知れた眼鏡の産地・・・であると思っていたが、非オタクには意外に知られていない。あと駅周辺の公共物(大通りのベンチとか街路樹の石囲いとか)がことごとく眼鏡をあしらったデザインになっていて面白いのだが、駅前は祝日であるにも関わらずほぼ無人だった。天候が悪いわけでもなかったが、車の通りもまばらだ。駅前の駐車場には、多くの車が停まっているのが見えたので、住民はたぶんここではない何処かに外出してるのだと思った。

異様に感じるくらいひっそりとした街だったが、人口10万未満の田舎の都市というのはこんなものなのかもしれない。

 

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駅からすでに眼鏡アピールが始まっている

 

正直、眼鏡以外に見どころはないと思う。「三日は持たない」と判断したのはまあ正解だったといえる。

初日の目的地である「眼鏡ミュージアム」は、駅から徒歩15分ほどの立地に存在する、ショップと博物館が一緒くたになった施設である。Webでも外観が公開されており、ビルの屋上には大きい眼鏡のオブジェクトがあることでも有名だ。有名か?

ただ、入ってみたところ、4Fとかそれ以上の階は別の一般企業が入ってたりしたので、考えていたほど規模が大きいものではなかった。

 

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1F、ビルの入り口から進むと開けたスペースにいきなりお土産売り場があり、その奥、左手側にちょっとした資料展示スペースがある(これが眼鏡博物館だ)。そして右手側もう半分は眼鏡のショップで、おそらくこちらがメインコンテンツだろう。パンフレットにはショップ内に3000本ほど眼鏡の実物展示があるのだと書かれていた気がする。

写真には写っていないが、やや狭い階段がその1Fフロアの中心にあり、その先にこじんまりとしたカフェがあり、2F部分にあたる。こちらは特に眼鏡特化ではなく、普通のケーキとかが出てくる。また今回はやらなかったが、3Fに上がると実際の眼鏡作りを体験できる工房がある。眼鏡作りは予約が必要で、デザインとかも自分で図面を引く、かなり本格的なものだ。他に眼鏡ストラップ作りの体験もあったがそちらは1時間コースで誰でも飛び入りで参加出来るようだ。

せっかく鯖江まで足を運んだのでと思い、ショップで1時間くらい真面目にデザインに悩んで眼鏡を買った。目が飛び出るほどの価格というわけではなかったが、しょっぱなから手持ちがやや不安になる減り方をしそうだったのでカード払いにした。制作に時間がかかるようで、届くのは来週末だ。

 

京都市

言わずと知れた古都で観光地だ、つい最近ここの英文版の地図を仕事で作ったのでなんかタイムリーだったがそれはどうでもいいとして、京都編は開幕水族館に向かった。

 

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駅から歩いて15分ほどの広い公園の敷地内に、その京都水族館はあった。これといって目立つ展示物はなく、あるにはあるが近郊の淡水・海水に棲息する魚介類の紹介という何処の水族館でもあるようなもので印象は薄い。ひとつ、チンアナゴを特集した水槽があってこれはそれなりに面白かったが、それ以外は至ってふつうの水族館だ。逆に言えば、狭すぎず広すぎず見やすくて、水槽やガイドはきれいで分かりやすい、小綺麗な水族館ではある。

ただ敢えて言うのなら、観光目的で京都を訪れて水族館に来るというのは、たぶんそれなりの覚悟がいるに違いない。水族館を出る頃には午後2時近くになっていたが、飯屋が近くにほとんどないので気を付けることだ。腹が減ったら京都駅に戻る必要があるし実際僕らは歩いて京都駅に戻った。

 

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自分の希望で伏見稲荷大社にも寄ってみた。存在は知っていたし何なら自分の会社の鳥居も立っているのだが、きちんと歩いたことが無かったのだ。拝観料は特になく、舗装された山道にひたすら鳥居が並ぶ異様な場所である。異様というか神聖なのかもしれない。とにかく混み合っていたが、立ち止まって写真を撮る人が多かったせいだと思う。会社の鳥居は一応探したのだが、首が痛くなるだけで成果はなかったというか全部を周りきることができなかった、思ったよりまわるのに時間が掛かったのが敗因です。きちんと場所を聞いてからくればよかった。うっかり。

京都編の最後は知恩院へ向かった。秋の期間は夜間にライトアップされていて綺麗なのだという。

(‾◡◝)「知恩院は有名なんだよ」

(‘A`)「初耳ですが」

(‾◡◝)「絶対有名だよほらほら知ってるって(ラインを見せながら)」

(‘A`)「お、おう…」

結論から言うと知恩院自体は普通のお寺だった、ただ夜間にこういう場所を訪れることはまず無いので、その点は斬新だった。

 

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入ってすぐのところで楽器演奏会みたいのをやっていたので、しばらく夜風に吹かれながらそれを聴いていたが寒いのでそろそろ立ち上がろうみたいな話をしていたら最後の曲が終わったので、まあたぶん満喫したのかもしれない。

さらにだらだら歩いて行くと、坊主語りみたいなコンテンツをお堂でやっている様子が見えた。マイクを使っているようで近くでなくても話し声が聞こえていて、楽器の演奏やら講演会やら、なんだかお寺だというのに賑やかな感じだった。最近の坊さんはエンターテイナーなんだなとか、良くわからない感想を言い合いつつ、祇園で飯を食い土産屋を物色して京都編は幕を閉じた。

 

彦根市

ネットユーザーにはもはや聞きなれた単語かもしれないが、いわゆる「ゆるキャラ」のはしりである、ひこにゃんの治める彦根城が三日目の目的地であった。余談だが、宿泊したホテルは彦根駅ではなく、一つ手前の南彦根駅である。普通列車でひと駅分、時間にしてみれば約5分の距離であるが、田舎の電車というのは1時間に2本とかが当たり前だ。30分は主に待合室を使って時間を潰すしかない。この日も、朝から贅沢な時間の使い方をしながら彦根城に挑むことになった。

彦根駅を出てまっすぐ道なりに10分ほど歩くと、突き当りに紅葉に囲まれたお堀が見えてくる。その先、やや上方に見えるのが彦根城天守閣である。お堀に沿ってぐるりと道なりに歩くとやがて開国記念館があり、道路を横断したその少し先でチケットを買うと、敷地内に入ることができる。チケットは、天守閣見学用、博物館用、離れの玄宮園入場用、というふうにそれぞれ存在するが、面倒なら共通券がある。というかほぼそちらを買う以外の選択肢はないだろう。別々に2点とか3点を買うよりも圧倒的に安い。

(‾◡◝)「かいだんが、おおい」

(‘A`)「城だからねぇ」

(‾◡◝)「さかみちもおおい…」

(‘A`)「まぁ、城だからねぇ…」

お城とはいえ敷地内はほぼ砂利道である。道なりに石階段を登ること約15分、ようやく天守閣のあるエリアに出る。それから更に最後尾に並ぶこと30分。天守閣内部へ靴を脱いであがり、ここもまた行列にしたがって40分ほど歩く。天守閣自体は大した広さではないが、昇り降りをするための階段が急で狭く、人の流れは緩慢にならざるをえない。連休、紅葉シーズン、井伊直虎。人が来ない理由がないくらいの観光地に、図らずも突入してしまったのだった。ちなみに僕はテレビを見ないので、井伊直虎のストーリィを良く知らないまま彦根に来てしまった。(ここの博物館で概要を読んで初めて知った)

もう一つ、この彦根城を訪れた目的があった。それは、かの「ひこにゃん」との遭遇である。

事前に調べたところ、彼?が登場するのはランダムであるらしいとかだったのであまり期待はしていなかったのだが、現地では彼の登場自体がイベントになっているようで、午後1時半から2時に博物館にいます、みたいな看板があったのでなるべく眺めていこうという事になった。

天守閣の見学を終えたのは午後1時くらいで、その看板の内容を思い出しつつそのまま博物館へ向かった。天守閣(頂上)の先には玄宮園という庭園があったのだが、それを諦めて来た道を下り、チケット売り場まで戻るとそのすぐそばに博物館があった。

(‾◡◝)「あんまり歴史に興味はないんだよねぇ」

(‘A`)「なぜ来たし」

みたいな適当な会話をしつつ外へ出ると、やや人だかりのあるエリアがあった。それは通常は閉鎖されている、ひこにゃんイベントのためのエリアだった。

 

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ブラシで毛繕いしてあげてるおねーさんがイイよね…とか言った

 

まあ簡単に言うと着ぐるみのキャラがゆるい動きをしているのを眺めるだけなのだが、初めは物珍しさで、やがてやんわりとした笑いに誘われ、最後は後ろ姿に哀愁を感じながら見送るというかつてない謎の体験をした。皆も彦根に立ち寄ることがあれば、一度見てみると良い。あれは、間違いなく、ゆるい。

 

・おわりに

その後、城郭付近の土産物店や食事の出来るお店が立ち並ぶエリアを往復しているうちに夕方になったので、彦根米原と経由して東京へと戻った。

自分にしてはあまり写真を撮らなかったなと思いつつ、それでもひこにゃんの辺りは20枚くらい撮ってて無駄に多かったし何なら動画も撮ったのでたぶん楽しかったのだとおもいます。

 

一番思い出に残っているのは、開幕の鯖江市の風景かもしれない。

田舎の都市というものをあまり知らないので、その静けさに妙な感動を覚えてしまった。実家の付近も田舎ではあるが、あちらは住宅の密集地で何となくせせこましい印象があるせいか、あんまり田舎という感じはしない。

鯖江で見た夕暮れの空は、日本のどこにでもありそうで、でも、自分の知らない空だったのは間違いない。

 

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暗くなってからもしばらくは鯖江駅から少し離れたひっそりとした商店街を歩いたりして、ちょっとドキドキしてしまった。歩いたのは飯屋を探すためで、現地ではかなり必死だったが今思えば逆にじっくり軒先を眺めたせいで、記憶に強く残っているのかもしれない。なお結局鯖江で飯屋は見つからず、彦根まで戻って牛丼を食った。

 

こんどは、東北のどこかへ行ってみたい。出来れば冬ではない時期に。